西前頭筆頭の大栄翔が、幕内では自己最多タイの11勝目を挙げ、首位を守った。

立ち合いから優勢で、左右ののど輪で竜電を圧倒。まわしに一切触れさせず、5秒足らずで押し出し「前に出られたので本当に良かった」と喜んだ。

初優勝にまた1歩前進した。賜杯への意識は「ゼロではないけど、変に考えすぎないようにしたい」と地に足をつける。十両では同じ追手風部屋の剣翔が2差つけて単独首位に立ち、優勝に王手をかけた。幕内、十両のアベックVなら05年九州場所の高砂部屋勢(幕内朝青龍、十両闘牙)以来で「剣翔関も勝っているので、自分も負けないようにしたい」と“追手風旋風”にも意欲を示した。

14日目の対戦相手、玉鷲とは過去6勝8敗と合口はほぼ五分。「本当に毎日大事。残り2日、自分の相撲を取り切りたい」と、ラストスパートに臨む。