大相撲初場所で初優勝を果たした平幕の大栄翔(27=追手風)が3日、地元の埼玉・朝霞市役所を表敬訪問して、富岡勝則市長(66)から「市民体育賞特別賞」を授与された。同賞は過去に16年リオデジャネイロ五輪の陸上男子50キロ競歩で銅メダルを獲得した荒井広宙や、同競泳男子800メートルリレーで銅メダルの江原騎士が受賞している。

埼玉県出身として初めての快挙を収めた大栄翔は、地元から功績をたたえられ「地元にいい報告ができてうれしい」と笑顔を見せた。「市民体育賞特別賞」の他には、自身が過去に「好きな花」と公言したヒマワリが入った花束も贈呈された。同市のキャラクターで「たんぽぽの妖精」こと「ぽぽたん」と相撲を取る場面も。同市のカラーである紫色の締め込みを着用した相手を、自慢の突き押しでのけ反らせた。

先場所覇者として注目を集める春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)では、三役復帰が確実視されている。「今後も稽古に精進して、三役で安定して勝てるように頑張りたい」と大栄翔。富岡市長も「(優勝で)歴史に名を刻んだ。これから2度も3度も優勝してもらって横綱に」と期待を込めた。

今後は相撲だけでなく、メディアでの露出も増えていく。富岡市長から「これからはしゃべれるようにしないと」と注文を受けた大栄翔は「稽古します」と苦笑いを浮かべていた。