90連敗中の力士が、番付で自己最高位を更新する珍事があった。日本相撲協会は26日、夏場所の新番付を発表。勝南桜(しょうなんざくら、22=式秀)は3月の春場所から15枚上がり、東序ノ口9枚目となった。これまで自己最高だった西序ノ口15枚目から6枚更新した。

勝南桜は2019年初場所の6番相撲から90連敗中で、先場所は自身の連敗記録を更新していた。

番付は勝ち越せば上がり、負け越せば下がるのが一般的だが、例外もある。今年の春場所は新弟子検査を行ったものの、新型コロナウイルス感染予防のため、前相撲を実施しなかった。本来なら新弟子は前相撲を取り、その勝敗が次の場所で初めて載る番付に反映される。今回は前相撲がなかったが、日本相撲協会は全員を一番出世として新序出世33人と再出世4人を春場所中に発表していた。

夏場所の新番付では、この37人が全敗力士よりも下の番付に組み込まれたため、勝南桜は押し上げられるかたちで東序ノ口9枚目となった。