大相撲夏場所(9日初日、東京・両国国技館)で2場所ぶりの幕内復帰を果たした東前頭17枚目天空海(30=立浪)が5日、春場所中に再び追突事故に巻き込まれていたことを明かした。

茨城・つくばみらい市の部屋での稽古後、報道陣の電話取材に応じ「(春場所)2日目ですね。びっくりですよ。ぎりぎり(土俵入りに)間に合ったから良かったけど」と当時の心境を明かした。

天空海は場所中、つくばみらい市の部屋から父の送迎で国技館まで移動している。所要時間は約1時間、渋滞時は約1時間半という。

昨年11月場所中も部屋から両国国技館に移動している最中、高速道路を下りて出入り口で信号待ちしているところで、後方からダンプカーに追突された。当時乗っていた車の後方部はへこみ、自身は大事には至らなかったものの病院でむち打ちの診断を受けた。

春場所で巻き込まれた2度目の追突事故は、高速道路の料金所を出たところで「左後ろから突っ込まれた」と説明。「本線に入った後ですね。本線入って、あっちは一番左の料金所から入ってきて、急いでたんじゃないですかね。しかも向こうは無保険、無車検だったんですよ。やんなっちゃいますよ、踏んだり蹴ったり(笑い)。勘弁して欲しいですよ。(昨年11月場所で追突事故に巻き込まれた)前の車から買い替えたばっかで、事故車になっちゃいました、すぐに」。車の修理費は約60万円で、現状は自腹。「(向こうは)保険も入ってないから。(修理費は)自分の保険を減らすしかない」と嘆いた。

自身は後部座席で追突の衝撃をもろに受けた。事故時は頸椎(けいつい)を捻挫したというが、痛みを抱えながらも8勝7敗で勝ち越し。「がむしゃらに出ようと思って出たりしていたら、勝ちがどんどん重なってって感じですね。当てられた場所は勝ち越しているんですよね。当たりがいいのかもしれないですね」と自身の“超人”ぶりに驚いていた。

自動車保険に加入していたことも幸い。保険会社からの懸賞を期待したいかと問われると「自分は日新火災なので日新火災が希望です」と笑った。

再入幕の夏場所まで残り4日。同部屋の明生と豊昇龍は幕内上位に就いただけに「早く追いつけるように大勝ちして。追いついて抜かしたいですね」と意気込んだ。