日本相撲協会は26日、東京・両国国技館で2年ぶりの開催を目指す大相撲名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議を開き、荒篤山(こうとくざん、27=荒汐、本名・寺井ジャスパーケネス)の新十両昇進を決めた。

荒篤山は今月の夏場所、東幕下筆頭で臨み5勝2敗の成績を収めた。09年秋場所の初土俵から12年で、念願の関取の座を射止めた。15年9月の秋場所では三段目で、序ノ口から土つかずだった宇良(木瀬)の連勝を「16」で止めたことがある。

横浜市緑区出身で、出生地は母親の母国フィリピン。同国で生まれ育ち12歳で来日し、横浜市内の中学に入学。卒業後に入門し、09年秋場所で初土俵を踏んだ。自己最高位の西幕下6枚目だった19年春場所は1勝6敗とはね返され、今年1月の初場所は東幕下3枚目だったが、新型コロナウイルスの影響で全休。番付据え置きの3月の春場所は4勝3敗と勝ち越し、自己最高位として夏場所に臨んでいた。

十両昇進は他に3人で、いずれも再十両。日本相撲協会が作成した新型コロナウイルス感染防止ガイドラインに違反し3場所連続休場処分を受けた三役経験者の阿炎(27=錣山)は、昨年11月場所以来4場所ぶりの関取復帰。矢後(26=尾車)は2場所ぶり、魁勝(26=浅香山)は9場所ぶりの十両復帰を決めた。