4日間の日程で行われる大相撲の合同稽古は25日、東京・両国国技館内の相撲教習所で3日目を迎え、大相撲秋場所(9月12日初日、両国国技館)に向けて関取衆が汗を流した。この日から参加した横綱白鵬(36=宮城野)はじめ、12人の関取衆が集まった。

9場所ぶりの十両復帰となった7月の名古屋場所で11勝4敗の好成績を収めた東十両13枚目の魁勝(26=浅香山)は、幕下との申し合い(12勝12敗)で体を慣らした後、十両力士による申し合いに参加。20番取って13勝7敗と実りのある稽古をこなした。精力的に動いたように見えても本人は「部屋(での稽古)と、そんなに変わらないですよ」と涼しい顔。それでも部屋での若い衆との稽古の違いを「立ち合いの力が違うので、それを体感したいと思っていた」と話すなど目的意識も明確だ。

それ以上に収穫があったのは、白鵬にぶつかり稽古で胸を出してもらったこと。同じ伊勢ケ浜一門で、連合稽古で胸を出してもらったことが過去にもあるが「なかなか押せなかった。変わらず張りがありますね」と感心しきり。「柔らかく残すところが独特。力を吸収されているみたいな感じ。なかなか横綱に胸を出してもらえることはないので良かった」と感謝も忘れなかった。

秋場所では自己最高位(19年九州場所の東十両11枚目)の更新は確実で、新入幕も狙える十両上位への躍進も望める。その秋場所は「とりあえず8番ですかね」と最小限の勝ち越しを目標に、幕内の座は「まだまだなんで、少しずつですね」と地力をつけながら階段を上る。