新三役を狙う霧馬山が、小結逸ノ城を破って自身初の初日から4連勝とした。立ち合いすぐに右四つ、左上手を取って頭をつけた。逸ノ城の投げや寄りに耐えて土俵中央で頭をつけたまま勝機をうかがい、じりじりと前に出て寄り切った。「立ち合いは遅れたけど、頭をつけて落ち着いていけた。よく体が動いている」と手応えを口にした。

5日目は母国モンゴルの先輩にあたる、横綱照ノ富士との一番が組まれた。この日の幕内後半戦の錦戸審判長(元関脇水戸泉)は「台風の目になるんじゃないか」と霧馬山の奮闘に期待。照ノ富士戦に向けて「照ノ富士も引くときは引く。我慢して、それに乗じて前に出ていければいい」とアドバイスを送った。当の本人も気合は十分。「(5日目は)横綱ですね。自分らしい相撲を取っていきたいと思います」。短いながらに、堂々した口調だった。