大けがから復帰し再入幕2場所目の東前頭6枚目に番付を上げた宇良(29=木瀬)が、珍手の「送りつり出し」で2勝目をマーク。館内を沸かせた。

この一番に、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、報道陣の電話取材に「アレはタイミングが、たまたま合ったということでしょう」と、流れの中で出した勝負手とみて、特段のコメントはしなかった。ただ、その流れを呼び込んだ、その前にあった勝負のポイントを的確に解説。「右のハズが良かった。あれで大栄翔が突っ張れなかった。回転できなかったね」と、大栄翔の左からの突っ張りをハズでしのぎ、上突っ張りにさせたことを勝因に挙げた。「あそこで(大栄翔を)横向きにさせた右ハズが良かった」と、派手な決まり手で隠されがちな、勝負のポイントを繰り返し評価していた。