全勝の横綱照ノ富士(29=伊勢ケ浜)を、幕内上位では2人が1差で追う。関脇御嶽海(28=出羽海)は、初顔の琴ノ若(23=佐渡ケ嶽)に貫禄勝ち。西前頭2枚目の霧馬山(25=陸奥)は、大関正代(29=時津風)を力でねじ伏せ5勝目。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、優勝争いを最後まで盛り上げる意味でも、2人に期待を寄せた。

御嶽海は一気の電車道で琴ノ若を押し出し。今後のかぎを同理事長は「この立ち合いを15日間、できるかどうかだろう。頭でいくには気力が必要。差していくんだとか、手からいくんだとかではない。自分はコレでいくんだと突き詰めていけば大関にもなれる」と幕内優勝2度の実力者に、精神面の充実を求めた。

一方、左前みつを瞬時に引き、右上手も浅く取りながら引きつけ、重い正代の腰を浮かせた霧馬山の力相撲には「いい位置で両前みつを取った。締め方もうまいから(正代は)小手投げで(自分の腰が)浮いてしまった」と技術面の高さも評価。「最高の内容」とほめた上で「ここ最近(常に)上位にいる。今場所は活躍して優勝争いに絡んでほしい」と期待を寄せた。