新横綱の照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が冷や汗をかきながらも、中日勝ち越しを決めた。

東前頭4枚目玉鷲の考えた攻めを耐えた。立ち合いで左にずれながらおっつけで崩され、右のど輪で上体が伸びかけたが、つかんでいた右前みつは離さなかった。左でかいなを返しながら踏みとどまると、もろ差しから体を入れ替えて寄り切った。「冷静に取れたかなと思います。(土俵際の感覚について)一生懸命やっているだけですね」。

1敗で平幕の妙義龍、関脇御嶽海ら5人の2敗勢が追走するが、気にする様子は全くない。この日は中日で多くの観客が集まり「土俵の上でいい相撲を見せられたらいいなと思っています」と、看板力士としての自覚をにじませた。