大相撲秋場所限りで現役を引退し、年寄「間垣」を襲名した横綱白鵬(36=宮城野)が、一人横綱となる照ノ富士(29=伊勢ケ浜)にエールを送った。1日、東京・両国国技館で行われた引退会見に出席。全勝優勝を飾り、自身最後の場所となった7月の名古屋場所で千秋楽相星決戦となった照ノ富士(当時大関)に言及。「名古屋場所では(対戦して)肌で感じ、後を託せるなと感じた」と振り返った。

白鵬は会見で、初日から10連勝とした名古屋場所10日目に引退の意向を固めたことを明かした。「本来なら名古屋場所後に引退という形でいきたかったけど、照ノ富士関の横綱昇進のこともあって、オリンピック、パラリンピック、(部屋の力士が)コロナ感染のこともあって今日までになった」と、引退が延びたことを説明。「だけど、若手力士が力をつけてきたのは名古屋場所の15日間で感じた」と、若手の台頭を実感したという。

その中でも名古屋場所後に第73代横綱に昇進し、秋場所で新横綱優勝を果たした照ノ富士には特別な期待がかかる。モンゴル出身の後輩でもある照ノ富士に「バトンタッチというか。ぜひ照ノ富士関に頑張ってほしい」と“後継”に指名した。

1日の午後3時から始まった引退会見の様子は、日本相撲協会公式YouTubeチャンネルで生配信された。