大相撲の年寄「間垣」を襲名した元横綱白鵬は、今後どうするのか? 初仕事は? 断髪式は? 素朴な質問に答えます。

-これからは白鵬のことを何と呼べばいいの

9月30日付で引退届が受理され、年寄「間垣」襲名が発表されました。ですので、すでに間垣親方です。正確に呼ぶには「間垣親方」ですが、引退間もない間は「白鵬関」とか「横綱」と呼んでも失礼ではありません。

-親方としての初仕事は

1日の引退会見が、親方となってから初めての公の場でした。つまりは、この会見が「初仕事」でもありました。9月26日に秋場所は終わり、力士たちは現在、休養中。一般的に相撲部屋は1週間休んだ後に稽古を再開します。慣例に従えば、宮城野部屋は4日ごろから稽古再開。間垣親方は、この時が指導者としての初日となるかもしれません。引退したばかりの親方は、まわしを締めて実際に体を動かしながら指導するケースも少なくありませんが、間垣親方の場合は膝の状態にもよると思われます。本場所での初仕事は、11月14日初日の九州場所から。横綱出身者であっても、最初は警備の仕事から始めます。本場所中は、NHK大相撲中継で解説する仕事が入るかもしれません。

-服装は

現役力士は公の場に出るときは、浴衣、着物など和装が正装です。間垣親方は今後、スーツ姿で業務に当たることになります。ただし、本場所で引退の挨拶回りをする時は和装が一般的です。

-断髪式は

未定です。コロナ禍にあるため、観客を入れての国技館での断髪式がなかなか行えない状況にあります。断髪式を延期しているため、まげが付いている親方衆が増え続けています。間垣親方も、国技館が空く順番を待つことになるため、断髪式は相当先になりそうです。

-間垣親方が師匠になるのはいつ

間垣親方はまず、宮城野部屋の部屋付き親方として後進の指導に当たります。宮城野親方(元幕内竹葉山)は来年8月21日に65歳の定年を迎えます。このタイミングで、間垣親方が部屋を継承する流れだとみられます。その際、間垣部屋になるのか、年寄名跡を交換して宮城野部屋になるのかは、親方同士の意向によります。宮城野部屋は現在、東京都墨田区八広にありますが、部屋継承後は移転する見通しです。

-白鵬のしこ名は継承されるの

こればかりは分かりませんが、可能性は低いでしょう。これまで一代年寄として認められた大鵬、北の湖、貴乃花などは、明文化されていないものの「止め名」とされ、再び使われることなさそうです。「白鵬」は止め名ではありませんが、あまりに偉大な実績を残したため、継承には相応の実力が伴わないと名前負けすることになります。間垣親方が弟子を育成していくうえで、この上ない逸材が頂点近くまで番付を駆け上がった時、2代目白鵬が誕生する可能性はゼロではありません。