大相撲の平幕の志摩ノ海(32=木瀬)が22日、都内の部屋で婚約会見を開き、故先代井筒親方(元関脇逆鉾)の長女で元宝塚歌劇団花組で娘役「天咲千華」として活動した福薗清香さん(34)と婚約したことを発表した。

志摩ノ海は清香さんと一緒に会見に臨み「気が引き締まる思いです。もっともっと上を目指して頑張る覚悟を持ちました」と引き締めた。

初めての出会いは10月だったといい、当時の互いの印象については志摩ノ海は「本当にすごく見とれてしまいました」と話し、清香さんは「何て笑顔がすてきな方なんだろうと思いました」と照れ笑いしながら語った。清香さんは宝塚歌劇団を卒業後はヨガインストラクターとして活躍。心身ともに支えてくれる伴侶を得ることになり、志摩ノ海は「支えてくれる相手ができて相撲に集中することができる」と語った。清香さんも「厳しい勝負の世界。家に帰ったら心安らぐようにサポートしたい」と話した。

会見場には、膵臓(すいぞう)がんを患うなどして19年9月に死去した先代井筒親方の遺影が置かれた。清香さんは「父が天国で結んでくれた縁だと思っています。ありがとう、と伝えました」としみじみ。志摩ノ海は、先代井筒親方の現役時代の相撲を映像で見たといい「相撲がうまい。まねしていきたい。幕内に定着したけど定着だけでは駄目。しっかしり精進していきたい」と誓った。

三重・志摩市出身の志摩ノ海は、高校相撲の名門の明徳義塾高、近大出身の実力者。12年夏場所で初土俵を踏み、19年夏場所で新入幕を果たした。以降は幕内に定着し、これまで2度の敢闘賞を受賞するなどした。