立行司の第41代式守伊之助が、結びの一番前の正代-明生戦で軍配差し違えをした。

左四つになった明生が正代を土俵際に追い込み、正代は左のすくい投げを試みた。必死に体を寄せた明生が寄り倒した形となったが、軍配は西方の正代に上がった。物言いが付き協議した結果、先に正代が落ちているとして、軍配差し違えで明生の勝ちとなった。

【大相撲初場所取組速報はコチラ】

報道陣の電話取材に応じた幕内後半戦の高田川審判長(元関脇安芸乃島)によると、打ち出し後に式守伊之助は八角理事長(元横綱北勝海)に口頭で進退伺を申し出たが、同理事長は慰留したという。ただ、式守伊之助は4日目の若隆景-正代戦でも軍配差し違えをしており、八角理事長は式守伊之助に対して「(4日目の)勇み足は仕方ないけど、今日のはしっかりしなければ駄目だ」などと苦言を呈したという。式守伊之助は「明生が勝ったのは分かっていたけど、東西が分からなかった」などと説明したという。