大相撲の押尾川部屋に、モンゴル出身力士が加わった。福岡・希望が丘高3年のツォゴー・ビルグーン(19)が16日、7日付で独立したばかりの押尾川部屋で研修をスタートさせた。

外国出身者が新弟子検査を受けるためには、相撲部屋での研修が必須。順調にいけば年内の新弟子検査受検と序ノ口デビューを目指していく。

ビルグーンは高校入学のために来日し、高校総体団体16強、個人では福岡県大会無差別級優勝の実績を誇る。体格は身長182センチ、体重135キロ。押尾川親方(42=元関脇豪風)が独立することを知り、相撲部の佐伯監督を通じて角界入りを直訴した。昨年11月の九州場所後、押尾川親方が対面に行くと「僕のために来てくれた」と目を潤ませていたという。同親方は「純粋な心を持ち、人に感謝できる子。性格が素直ですから、将来がすごい楽しみです」と話した。

日本相撲協会の内規により、外国出身力士は1部屋1人まで。貴重な1枠は、即戦力というよりも、人柄を見込んで受け入れた。押尾川親方は「この子の今後は、全部自分の責任になる。いいところを伸ばしていきたい」と決意を口にした。