新関脇の若隆景(27=荒汐)が、高安(32=田子ノ浦)との優勝決定戦を制し、初優勝を遂げた。

【千秋楽写真特集】若隆景が初V 高安との優勝決定戦制す 新関脇Vは双葉山以来86年ぶりの快挙

ともに本割で敗れて臨んだ優勝決定戦を前に、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「開き直って動いた方が勝つだろう。開き直れた方が結果を残すと思う」と、ともに本割の黒星から気持ちを切り替え、開き直れるかが鍵と指摘した。気合あふれる両者の攻防で、勝負を決めた最後も起死回生の逆転で若隆景に軍配が上がった。

これに同理事長は「一瞬、勝負は(高安の勝ちで)決まったな、と(思った)。最後まで分からない。絶対に勝つという気持ちしかなかっただろう」と若隆景の胸中を察した。さらに高安も加えて「立派です。二人とも立派だ。最後は勝ちたい気持ちの強い方が勝ったということ」と両者を称賛。再び若隆景について「膝から崩れ落ちそうになったけど崩れなかった。稽古(のたまもの)でしょう。あの(小さい)体ですから」と、稽古の積み重ねが実を結び、花を咲かせた若隆景に称賛の言葉を贈った。