日本相撲協会が27日、大相撲名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)の新番付を発表し、夏場所で十両優勝した錦富士(25=伊勢ケ浜)が新入幕を果たした。「朝起きて携帯にたくさんの方からお祝いのラインが来ていた」と吉報を知った時の様子を振り返り、「幕内の番付に載っているのを見て実感がわいた」と心境を語った。

東前頭17枚目の座に就いて臨む名古屋場所について「しっかり当たって、スピードのある相撲をとって結果につなげたい。大勝ちを意識すると崩れてしまうので、1日一番だけを意識して、それが三賞とかにつながっていけば」と目標を口にした。

この1カ月間の稽古について「番付も上がるので立ち合いのスピード、そこから前みつを取っての速い相撲を心がけてきた」。横綱照ノ富士ら関取衆、出稽古に訪れた明生と体を合わせ「40~50番。多い時は60番を超えることもあった」と自信をのぞかせた。

名古屋場所で対戦したい力士には同じ青森県出身で、三本木農高時代同期の阿武咲を挙げた。対戦すれば中学生以来で、公式戦では勝ったことがないという難敵だ。「いつも決勝までいくと、阿武咲関に負けて悔しい思いをしてきた。対戦したら勝てるよう、楽しみにしてます」と語った。近大を中退して入門から約6年。一皮むけた伊勢ケ浜部屋のホープが、暑い名古屋をさらに熱く盛り上げる。