大相撲立行司、第37代木村庄之助の畠山三郎さんが亡くなり、ゆかりの人たちが26日、故人をしのんだ。

第37代庄之助が退職するまで、大島部屋、友綱部屋で約19年間をともにした大島親方(47=元関脇旭天鵬)は「自分の父と年齢が近かったから、お父さんみたいな存在でした。よく一緒に酒を飲んだりした。コロナ禍になってからは会っていません。それまでは地方場所ごとに来てくれたのにな」と思い出を語った。

第35代木村庄之助の内田順一さん(75)は、行司が相撲部屋に所属する前の時代、「行司部屋」があった時からの付き合いだった。「がんを患っても、1場所休んだだけで出てきたことがあった。それでも酒を飲んで『酒はやめられない』って言ってた」。コロナ禍になる直前、両国のちゃんこ店で偶然会ったのが最後という。

第36代木村庄之助の山崎敏廣さん(74)は、2012年に畠山さんが土俵から落ちて頭を打ち付けた時のことをよく覚えている。「あれはびっくりしました。たいしたもんですよ、次の日出てきましたから。素朴な親方でした。寡黙で無駄口をしない。割場の仕事、取り組み編成を任せると安心でした」と仲間の死を悼んだ。【佐々木一郎】