日大出身の石岡弥輝也(みきや、23)が16日、都内の伊勢ケ浜部屋で入門会見を行った。青森出身で同郷の師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と鳥取城北高の先輩にあたる横綱照ノ富士も出席。石岡は「ここの部屋の魅力が一番大好きだった。師匠はじめ、横綱からもたくさんお話を頂いて、自分に一番合った部屋だと思った。夢の第1歩が踏み出せるかなとワクワクしています」と目を輝かせた。

青森県五所川原市出身の石岡は、木造中学時代に全国都道府県中学生相撲選手権大会の個人戦でベスト3位に輝き、鳥取城北高ではインターハイの団体戦で優勝した実績を持つ。日大進学後は、鳥取城北高時代に負った左膝前十字靱帯(じんたい)損傷などの影響により試合出場の機会に恵まれず。それでも184センチ、146キロの体格で押し相撲を武器に、同大2年時に全日本大学選抜金沢大会で個人戦2位の成績を残した。

両膝の負傷などで一時は序二段にまで陥落するも、横綱昇進を果たした照ノ富士に憧れる。自身も膝の負傷経験があることから「横綱の生き方が響きました。教えて欲しいことが山ほどあるので、自分で勉強しながら、横綱のように賢い人になりたい」と話した。それに対して照ノ富士も「自分も現役でやっている以上、胸を出して強くさせていきたい」と誓った。

伊勢ケ浜部屋では毎年、師匠の地元の青森県で合宿を行っていたため、石岡は中学時代から伊勢ケ浜親方や照ノ富士らと交流があったという。伊勢ケ浜親方は当時から注目していたようで「何とか入って欲しいなとその時から思っていた。照ノ富士の後輩にもあたるし、照ノ富士もよく話もしてくれた。いろいろな縁があると思う。本当にありがたい」と同郷出身の新弟子入門を喜んだ。

石岡は秋場所(9月11日初日、東京・両国国技館)の新弟子検査を受検し、同場所で初土俵を踏む予定だ。付け出し資格は取得していないため、前相撲からの出発。石岡は「まずは各段優勝を必ずしたい。小さい目標をたくさん重ねて大きい夢になる。1つ1つ目標をしっかりやりながら、上を目指して行きたい」と意気込んだ。