出場力士最高位の「1人大関」として場所を守り抜いた貴景勝(26=常盤山)が20年11月場所以来となる3度目の優勝を飾った。

埼玉栄高の後輩、琴勝峰と3敗で並んだ相星決戦。立ち合いで突き放してから、圧力をかけながら左を差し、すかさずのすくい投げで勝負を決めた。

優勝決定後、館内インタビューで喜びを語った。

-3回目の幕内最高優勝、貴景勝関のインタビューです。おめでとうございます

貴景勝 ありがとうございます。

-令和2年の11月場所以来、久しぶりに賜杯を受け取ったその感触はいかがでしたか

貴景勝 結婚してから初めての優勝だったで、すごいうれしいです。

-大関になってからは優勝するかしないか、それしかないと大関は常々話していました。賜杯から遠ざかっていた期間、どんな気持ちでいましたか

貴景勝 調整を失敗したりとか、星の差1つ足りない場面がすごい多かったので、悔しい思いもたくさんしたので、今回の優勝は少し報われました。

-今日は千秋楽結びの一番で平幕力士との相星決戦となりました。土俵上はどんな気持ちでしたか

貴景勝 そうですね、土俵に上がったら自分が闘うしかないので。でもその背景には、いろんな人の支えがあり、家族や治療であったり、すべての人に支えてもらって、その後押しで上がりました。土俵に上がるのは1人なので、気合入れて最後、一番集中しようと思いました。

-勝った後に琴勝峰関にポーンとこう手を添える場面がありました。高校の後輩との対決、どんな気持ちでしたか

貴景勝 高校の後輩でもあったので…。お互い優勝争いをしていたので、勝負が終わったらとりあえず今場所は終わりなので、また来場所、自分も頑張るし、琴勝峰関も頑張ると思うので。でも力を、土俵上がったら力を出し切らないといけないので、そういう意味の、あれだったと思います、はい。

-横綱照ノ富士関休場、ですから番付最上位としての15日間、重圧はありませんでしたか

貴景勝 本当に、重圧ととらえるか、みんなに期待してもらうのはありがたいことなので、感謝して土俵に上がりました。

-平幕力士の優勝が続いていました。終盤になっても様々な考えがめぐっていたと想像しますが、どうでしたか

貴景勝 大関という地位は勝たないといけない地位なので。そういう意味では、つらい時とか、頑張らないといけないと時もあるんですけど、それでも誰もが大関になれるわけではないので、本当にこの重圧を感謝に変えて、この2年間取り組んできました。

-終盤の連敗の後の切り替えもそういう気持ちが大きかったんですか

貴景勝 相撲というのは1日の勝負はなくて15日間の勝負なので、いかに気持ちを切らさず、いかに気持ちを平行に保って1日1日力を出し切っていくこと、その精神が強い人が成績を残せると思うので、気持ちだけ切らさないようにやりました。

-そうしてつかんだ3回目の優勝、これではずみをつけて来場所、ご当所の大阪ですね

貴景勝 はい。自分の義理の父親の(元大関)北天佑関の優勝回数を超えられたので、すごいうれしいです。

-大関が子供のころから描いていた夢、最高位に向けてもこれから大事になってきますね

貴景勝 また謙虚に明日から、私生活から、稽古はもちろん、ケアの仕方、そういうのをもう1回、もっと相撲に謙虚になって頑張っていきたいと思います。

-おめでとうございます、貴景勝関でした

貴景勝 ありがとうございます。

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