[ 2014年6月12日19時26分 ]

 2014年W杯ブラジル大会が12日(日本時間13日)に開幕、開催国のブラジル代表(A組)は、初戦でクロアチア代表と対戦する。

 なお、この一戦の審判団は、西村雄一主審、相楽亨、名木利幸両副審のトリオ。W杯の開幕戦で日本人がレフェリーを務めるのは初となる。

 過去全てのW杯に出場している唯一の国、ブラジルは、1950年以来となる自国開催で、歴代最多6度目の優勝を狙う。過去20度のW杯における初戦の成績は、14勝6分けと負け知らず。今大会は自国開催でもあり、快勝スタートではずみをつけたい。直前の強化試合では、パナマに4-0、セルビアに1-0と連勝。クロアチアとの開幕戦を前に、チームのコンディションは上々だ。

 一方、欧州予選でアイスランドとのプレーオフを制し、ブラジル行きの切符をつかんだクロアチアは、2大会ぶり4度目のW杯出場となる。初出場となった1998年はMFボバンやFWシュケルを擁して3位と躍進したが、2002年の日韓大会と2006年のドイツ大会は1次リーグで敗退。それでも、これまでのW杯で全13試合11失点と伝統的な堅守を誇っており、今大会でも侮れない存在。直前の強化試合となったマリ戦、オーストラリア戦は、ともに1点差で勝利し、チームのムードも悪くない。W杯通算210ゴールと最多ゴールを誇るブラジル相手に波乱を狙う。

 ◆ドイツ大会ではブラジルが勝利◆過去、両者がW杯で対戦したのは1度だけ。1次リーグ初戦で対戦した2006年のドイツ大会では、カカのゴールで、ブラジルが1-0で勝利。通算でも両者の対決は2度のみで、2005年に行われた親善試合は1-1のドローだった。

 ◆ブラジル代表◆

 【4-3-3】

 ブラジル代表予想スタメン

 GK:

 ジュリオセザール

 DF:

 アウベス、チアゴシウバ、ダビドルイス、マルセロ

 MF:

 パウリーニョ、オスカル、ルイスグスタボ

 FW:

 フッキ、フレジ、ネイマール

 負傷者:なし

 出場停止者:なし

 

 エースのネイマールが9日の練習中に足首を痛めて倒れこんだことが大きなニュースとなり、ブラジル国内に緊張が走った。しかし、大事には至らず、クロアチア戦に先発できる模様だ。そのほか、DFチアゴシウバやDFダビドルイス、MFオスカルなど、世界最高峰のタレントをそろえるブラジルは、無事にベストメンバーで本番に臨む。

 ◆クロアチア代表◆

 【4-2-3-1】

 クロアチア代表予想スタメン

 GK:

 プレティコサ

 DF:

 スルナ、チョルルカ、ロブレン、ブルサリコ

 MF:

 ペリシッチ、モドリッチ、コバチッチ、ラキティッチ、オリッチ

 FW:

 イエラビッチ

 負傷者:DFプラニッチ(足首)

 

 出場停止者:FWマンジュキッチ

 エースのマンジュキッチがW杯予選のプレーオフ、アイスランド戦でレッドカードを受け、この試合に出場できない。マンジュキッチの代わりには、イエラビッチが起用される見込みだ。また、直近のオーストラリア代表戦で足首を負傷したプラニッチが間に合わない可能性がある。

 ★注目選手

 ◆FWネイマール(ブラジル代表)

 ブラジルのエースが初戦でどのようなパフォーマンスを披露するか注目。どこからでもゴールが奪えるブラジル代表だが、やはり優勝へ向けて勢いをつけるためには、ネイマールの好スタートが必要。主に左サイドでプレーするネイマールが相対するのは、2006年大会にも出場しているベテランDFスルナだ。シャフタールに所属する右サイドバックのスルナは攻撃力が高く、大きな試合で存在感を発揮する。ネイマールが左サイドで存在感を示し、スルナの攻撃参加に対する抑止力となれるかどうかが見どころのひとつ。

 ◆MFルカ・モドリッチ(クロアチア代表)

 

 世界屈指のプレーメーカーであるモドリッチに期待が懸かる。所属するRマドリードでは今季、秀逸なパフォーマンスを継続し、デシマ(10度目の欧州CL制覇)に大きく貢献した。おそらくブラジルは、優勝した昨年のコンフェデレーションズ杯の時のように、ホームサポーターの熱気に後押しされ、立ち上がりから高いインテンシティ(激しさや切り替えの速さ)でハイプレスを仕掛けていくと予想される。キープ力と視野の広さに定評があるモドリッチが、冷静なゲームコントロールでボール保持率を高め、試合を落ち着かせることができるかどうかが鍵となりそうだ。【超ワールドサッカー】