[ 2014年5月14日7時42分

 紙面から ]DF闘莉王(右)らと練習に励む名古屋FW杉森(中央)(撮影・上田博志)

 日本サッカー協会は13日、ザックジャパンに同行するトレーニングサポートメンバーを発表し、FW杉森考起(17=名古屋U-18)MF坂井大将(17=大分U-18)の高校生2人が選出された。21日に始まる国内合宿(鹿児島県内)から直前の米フロリダ合宿までの練習をサポートし、20年東京五輪の強化も兼ねる。また、予備登録メンバーの7人も発表され、FW南野拓実(19)MF中村憲剛(33)らが選ばれた。

 20年東京五輪世代の名古屋FW杉森がサポートメンバーに選ばれた。豊田市内のクラブハウスで吉報を聞いた杉森は「すごくうれしいし、ワクワクしています。自分にとって、とてもいい経験になる。それをこれからに生かせるようにいろいろなことを吸収したい」と笑顔を見せた。

 規格外の逸材だ。中学3年でU-16(16歳以下)日本代表に飛び級で選出された。昨秋のU-17W杯には日本代表として出場し16強入りに貢献した。昨年12月にはクラブ史上最年少となる16歳で名古屋とプロ契約を結んだ。「グランパスの宝」と言われ、スピードと技術を併せ持つ次代を担うFWだ。

 21日から始まる国内合宿(鹿児島県内)からW杯直前のフロリダ合宿が終わる6月7日までチームに同行し、日本代表の練習パートナーを務める。

 17歳にとって世界を知る本田、香川らと身近に接することができるのは貴重な経験になる。「ゴール前の間やマークを外してゴールする得点にからむプレーを盗みたい。サッカー以外の生活面も取り入れていきたい」と目を輝かせた。

 日本協会として東京五輪世代の強化の狙いもあるが、原専務理事は「前線でプレーできて、スピードとやわらかさがある」と評価し、選出の理由として「J1のトップチームで練習しているので大人に交じっても大丈夫」と太鼓判を押した。

 東京五輪では23歳となる杉森は「東京五輪代表に選ばれるように頑張っていきたい」とさらなる飛躍を誓った。【上田博志】

 ◆杉森考起(すぎもり・こうき)1997年(平9)4月5日、愛知県春日井市生まれ。小学生から名古屋の下部組織に所属し、中学3年で12年U-16選手権に出場。13年にはU-17W杯に出場。現在は中京大中京高2年。172センチ、58キロ。