[ 2014年6月10日7時9分

 紙面から ]

 この男のまわりでは何かが起きる-。日本代表FW大久保嘉人(32=川崎F)がブラジル入りしたその夜、アクシデントに見舞われたことを明かした。7日(日本時間8日)にチャーター機で入国。そのままキャンプ地イトゥの豪華宿舎に入った。部屋には日本協会の要請により、選手のために設置された自慢のバスタブがあった。移動の疲れを癒やそうとお湯を張った。その後“事件”が起きた。

 大久保

 俺の部屋だけ大洪水になった(笑い)。リビングの方までお湯が出てきて「何だ、何だ!?」ってなった。

 ゴール前ではあれだけ落ち着いているが勝手が違うのか大慌て。騒ぎを大きくしても、くつろいでいる選手に迷惑がかかる…。考えた末、弟分のFW柿谷曜一朗(24=C大阪)に助けを求めた。

 大久保

 取りあえず曜一朗の部屋に「風呂があふれてるぞ!」っていった。そしたら曜一朗もギリギリまでお湯がきていた(笑い)。

 FW2人の連携で、偶然ではあったが被害の拡大は食い止められた。水浸しになった部屋も施設スタッフに来てもらい、事なきを得た。原因については「多分、自分のせい」。あっけらかんとしたもので、豪快に笑い飛ばした。

 9日に32歳になった。現地時間ではとんだ前祝いになったが「最高の誕生日。代表で迎えられたので」と笑顔。代表への、ゴールへのあふれる思いが、バスタブには収まりきらなかったのだろう。【八反誠】