[ 2014年6月16日7時46分

 紙面から ]<W杯:日本1-2コートジボワール>◇1次リーグC組◇14日◇レシフェ

 日本代表DF長友佑都(27=インテルミラノ)が良かったのは先制までだった。左サイドでFW香川とパス交換してから、ペナルティーエリアのFW本田へパスを送る。これが同じミラノでプレーする親友への先制アシストとなり、背中を追って歓喜を分かち合った。だが、違和感があった。「1点取れたけど。相手のサッカーにはまっている」。いつものような自信満々な姿はなかった。

 心配通り、すぐ主導権を奪い返された。「ボールを回されて体力を消耗させられた」。長友の走行距離は両チーム最長の1万1257メートルだったが、敵陣での割合は29%。自分の庭の左サイドに押し込まれ、何度も数的不利をつくられた。2分間で2失点。「率直に悔しい。ボールの奪いどころがなく、じりじりと引っ張り出された」と悔やんだ。

 前回W杯直前の強化試合で完敗し「当時は何もできなかった」とリベンジに燃えていた。返り討ちに遭い「自分たちのサッカーができずに終わってしまった」と、完全に覇気を失った。