[ 2014年6月27日7時9分

 紙面から ]キャンプ地イトゥで会見を行った後、1人スーツ姿でチームを離れる本田

 W杯ブラジル大会1次リーグで敗退した日本代表が25日(日本時間26日)、ベースキャンプ地のイトゥで合同取材に応じた。

 FW本田圭佑(28=ACミラン)は合同取材で、ひと言ひと言考えるように話した。敗退が決まった前夜のことをこう明かした。

 「いろんなこと考えました。一番、考えてつらかったのは4年間、正しいと思って貫いてきたことを、結果として否定せざるを得なくなったこと。また一から自分自身の物差し作りをしないといけない。これをするだけ追い込まれているということなのかもしれない。1度だけ、似たようなことがオランダ時代にあったんですけど、それに似る、それ以上の精神的改革や目標の物差しの改革が必要になるんじゃないか。いろんなことを考えながら整理をつけていきたいなと思っています」

 オランダ時代とはVVVに移籍後半年で2部降格し、北京五輪でも3戦全敗した08年夏のこと。当時は黒かった髪を金髪に染め、得点にこだわるスタイルへとプレーを改革した。W杯優勝の目標は変えないが「世界一のための作業が過去4年間、間違っていたんであれば正解は何なのか、それをもう1度、一から見つけたいなと思います」。

 この日は1人だけスーツ姿で取材を受けた。髪を切り染め直していた。チームとは別の便でブラジルを出国。関係者によればオフは海外で過ごし自主トレなども行うといい、現状日本に戻る予定はない。本田は「自問自答」を続ける。答えはまだ見つからない。【八反誠】