笑いあり、涙ありのラストステージだった。AKB48川栄李奈(20)の卒業公演が4日、東京・秋葉原のAKB48劇場で行われた。2日にさいたまスーパーアリーナで卒業セレモニーが行われており、この日の公演でグループから去る。

 笑顔がトレードマークだが、アンコールでは涙も見せた。仲のいいNMB48山本彩(22)らからのメッセージがモニターに流れ、大粒の涙をぬぐった。ラストの「君が教えてくれた」では、横山由依(22)高橋朱里(17)ら特に仲のいいメンバー5人が背後の回転扉からサプライズ登場し、「なんでいるの~!?」とまた泣いた。最後のあいさつを終えると、昨年5月のメンバー襲撃事件で川栄とともに負傷した入山杏奈(19)が、舞台中央に駆け寄り、涙。約2分間、2人で熱い抱擁を交わしていた。

 全18曲を全力で歌いきった。グループ総監督高橋みなみ(24)は「川栄は本当にいつも笑顔でした。川栄の笑顔はみんなを幸せにする」とほほえんだ。1列に並んだメンバーたちは一斉にうなずく。川栄は最後のあいさつをした。「本当に5年間ありがとうございました。私はこれから、前を向いて頑張っていきます。よろしくお願いします」。 既に、卒業後の初仕事として、舞台「AZUMI幕末編」(9月11~24日、東京・新国立劇場中劇場)に主演することも決まっている。アイドルを卒業し「女優 川栄李奈」はもう走りだしている。【横山慧】