NMB48の渡辺美優紀(22)が13日、大阪・NMB48劇場のチームB2公演で卒業を発表したが、トークアプリ「755」での卒業“予告”から3週間以上が過ぎていた。

 渡辺によると「昨年12月ごろには卒業を決めていた」と言い、ファンに言いたくて「モヤモヤしていた」と振り返った。その中で、今年の総選挙には「出ません」といち早く反応。新曲をめぐっては「(握手会に)申し込まないで」「そこまでここにはいないと思うので」などと書き込み、さながら卒業を想起させる内容だった。

 渡辺はこの日、卒業を発表した後「みんな、勘ぐってたとは思うんですけど…」とフォローすると、すかさず、隣にいた山本彩(22)が「まあ、あんなこと、書いたら、勘ぐるなっていうのに無理があるわ」とつっこんだ。

 この書き込みをめぐっては、まず山本が「あの755(の意味を渡辺に)LINEで聞いた」そうで、渡辺が「そういう意味やで」と返したという。

 同期で、ナンバを両輪で引っ張ってきた山本には、渡辺も格別の思いがあった。山本は創設時からキャプテン、渡辺はデビュー曲「絶滅黒髪少女」でセンター。「Everday’カチューシャ」で、AKB48シングル初選抜に入った際も一緒。写真集の発売対決など、2人が競り合うことで、グループも活気づいてきた。

 「日本一のアイドル」を目標に公言してきた渡辺にとって、山本は最大のライバルであり、この日は「運命の人でした」と表現した。渡辺は、その山本には事前に卒業の意向を伝えていたというが、他のメンバーには「言おうとしたら、それだけで感情がこみ上げて、ダメやった」とか。あの“予告”のあと、ともに行動していたメンバーは困惑しきりでもあった。

 同じB2の薮下柊(17)は「あれ、触れたらあかん話やと思って、よう聞かんかった」と振り返り、渡辺も「同じチームやのに、誰も聞いてけえへんかった」と苦笑した。

 3期生の薮下は、初代B2のセンターで、一昨年2月に渡辺がNからB2へ移籍し、同じチームになった。渡辺によると、今年春先のライブハウスツアーで、薮下が「私はB2のセンターやったのに、(渡辺の異動で)悔しかった。やっぱり、みるきーさんみたいに踊れるようになりたい」と熱い思いを吐露したことがあったという。

 渡辺は「次世代と呼ばれるメンバーに今を任せられると思った」とも話しており、後輩たちの上昇志向、頼もしい姿も、卒業への一因になったようだ。