AKB48島崎遥香(22)が3日、グループ卒業を発表した。東京・秋葉原のアキバスクエアで行われた「バイトルNEXT」の新CM発表会で報告した。

 午後1時10分、会見が始まると、東京・新宿アルタや大阪・道頓堀など全国主要都市の街頭ビジョンで生中継された。司会の徳光和夫(75)から「今日はお話があるんですよね」と振られると「はい」とうなずいて真剣な表情でカメラを見た。「報道でもCMでもあったように、年内をもってAKB48の活動を終了させていただくことになりました」。会見場にいた取材陣だけでなく、街行く人々の視線も集める異例の卒業発表となった。

 これまでメンバーの卒業発表にはさまざまな形があったが、CM発表会の場や、発表スピーチを街頭ビジョンで生中継したのも初の試み。島崎は、マイペースで素っ気ない対応が「塩対応」という流行語を生むなど、大所帯のグループで生き残るため常々「他のメンバーがやらないことを」と心がけてきた。「オンリーワン」の意識が、卒業発表のスタイルに集大成として表れた。

 女優を志す島崎がこの日「ジブリ映画の声優さんをやりたいという夢もあります」と明かすと、指原莉乃(23)から「誤解されやすい部分もあるけど、女優さんという夢に向かって進んでいくうちに(その努力が)みんなに分かってもらえると思う」、渡辺麻友(22)からも「大きな決断を下したことに勇気をもらいました。背中を押してあげたい」とエールを送られた。同期で親友の横山由依(23)が、卒業を惜しんで涙声になる一幕もあった。

 握手会は12月24日(千葉・幕張メッセ)が最後。卒業公演は東京・AKB48劇場で12月26日に行う。出場確実といわれるNHK紅白歌合戦が最後の活動の場となりそう。「あと3カ月ですけど、それまではAKB48の一員として全力で取り組んでいきたい。卒業しても、よければ応援してほしいです」。アイドルとして磨いた個性を武器に夢に向かって巣立つ。【横山慧】