NMB48が結成6周年コンサートを18日、神戸ワールド記念ホールで行い、1期生の上西恵(21)が卒業を発表した。

 アンコールに入り、金子剛支配人が来年1月1日からの「大組閣」を発表。五十音順にメンバーを読み上げていくが、上西の名前はなく、会場がざわついた。

 全メンバーが呼ばれ、ステージに1人残った上西。まず金子支配人が「上西恵ですが、卒業です」。泣き崩れて、しゃがみこみ、ショックを受けるメンバーもいる中、上西は「私、上西恵は、NMB48を卒業します」と、毅然(きぜん)とした表情で切り出した。

 6年の活動を振り返り「選抜総選挙(最高位は昨年の36位)も入れてもらい、写真集も出せ、本当に満足しています。皆さんのおかげです」と、ファンに感謝の言葉を並べた。

 ただ、次の明確な目標に悩んだといい「私は本当に今に満足しています。そんな私ではファンも応援しにくいと思いますし、私もこのままでは、ここに立ち止まったままになってしまうので、次のステップへ進むことを決意しました」と、卒業を決めた理由、経緯を説明した。

 次の目標については「まだ言えないんですけど」とし「本当にやりたいことがたくさんあるので、順番にやりたいことをやって、その中から本当にやりたいことを見つけたい」とした。

 さらに「いつかまた皆さんの前に戻ってきて『お帰り』と言ってもらえるように。卒業の日はまだ決まっていませんが、その日までNMB48に全力を注ぎたい」とも続けた。

 そんな上西に、同期のキャプテン山本彩(23)は「普段、皆さんが上西を応援してくれて、励みになってきたからこそ、上西は新たな1歩を踏み出せたと思います」。ファン思いの山本らしく、上西の言葉に重ねて、ファンへの感謝を口にした。

 卒業発表後、NMB48初のオリジナル曲「青春のラップタイム」をメンバーとともに歌い踊り、締めた上西は、ステージに最後、1人だけ残り、あいさつ。それまで我慢していた涙があふれ、声を震わせながらも「NMB48に入って後悔したことはひとつもない。メンバー、スタッフ、何より皆さん(ファン)に出会えてよかったです」と言葉を絞り出した。

 卒業時期、卒業公演は未定。来年1月1日以降は、新チームNでも山本彩がキャプテンを引き続き務める「新山本チームN」として最終活動までを過ごす。