NMB48市川美織(23)が「広島レモン大使」に就任して3年がたった。3月20日に、東京・銀座の広島ブランドショップTAUで3周年記念トークショーがあり、その模様を取材した。3年前の就任式も取材したので、もう3年たったんだという思いと、「継続こそ力なり」と感じた。

 市川は、10年3月にAKB48の10期生として加入した。ほどなくして、ふとしたときに「フレッシュレモンになりたい…」と思いつき、自己紹介で「フレッシュレモンになりたいの~」と言うようになった。右腕をくるくると回し、左足をかわいらしく上げるポーズは、島崎遥香から公演曲の「檸檬の年頃」の振りを取り入れたらどうか? と提案があり、作り上げられたものだ。

 お人形のようなかわいらしいスタイルとともに、その不思議なキャラクターが人気を集めて、選抜総選挙も初参加した第3回から第7回まで39→58→57→53→79位と毎回ランクイン。選挙ポスターも、毎年レモンをモチーフにしたデザインで初志貫徹してきた。そんないちずな思いが、レモン大使の仕事にもつながった。オリジナルのレモン衣装も生まれ、被り物は季節ものを含めて、いまでは3パターンある。

 昨年の総選挙。市川は初めて「脱レモン」を宣言した。「一時期は、そのキャラが範囲を狭めて、いじられ尽くした。だったら“脱レモン”をネタにしようとて思って…」。それが原因だったかどうかは不明だが、結果はランクイン圏内の80位にわずか88票届かず81位だった。「どん底でした。持つべきものはレモンだと実感しました」。

 今年も、「第9回AKB48選抜総選挙」(6月17日開票、沖縄・豊崎美らSUNビーチ)の開催が発表された。昨年大みそかのNHK紅白歌合戦で実施された「AKB48夢の紅白選抜」で10位に入り、どん底から光が見えてきた。思えば、彼女はAKB加入前も、所属事務所を2度契約終了になるなど“苦労人”だ。

 この日の取材も、もちろんレモンの被り物をつけながら。「(沖縄の)海ぶどうが大好きなので、レモンをかけて食べて臨みます」。その目は真剣だった。