HKT48とSTU48を兼任する指原莉乃(24)がプロデュースする声優アイドルオーディションの最終選考会が29日、都内の代々木アニメーション学院で行われた。応募者数は非公表だったが、最終選考会に臨んだのは、103人。指原は、ほかのスタッフらと丸1日かけて、応募者たちの歌・ダンス・質疑応答を審査した。「興奮しすぎて、私が鼻血を出して、一時中断させちゃいました」と笑い話にしたが、それだけ集中して1人1人を見極めたということ。その成果か。合格した13人は、お世辞抜きにあらゆるタイプの美少女がそろっていた。

 指原は数日前に、秋元康総合プロデューサーと、初めて真剣にプロデューサーとしての話をしたという。そこで「秋元さんはすごい人だって分かっていたけど、より遠く感じた」と、プロデュース業の奥の深さを突きつけられたと、ツイッターでつぶやいた。もともと幼いころから、アイドル好きで「アイドルのプロデュースは将来の夢として持っていました。正直、まさか、こんなに早く実現できるとは思いませんでしたが、めったとないチャンスなので受けさせてもらいました」。

 自分自身の予定よりも早く、現役を続けながらプロデュースもするという“選手兼監督”になった。

 指原のことをよく知らない人だと、その手腕に疑問符を持つ人もいるだろう。ただ、すでに幾つかのプロデュース業は、経験済みだ。所属するHKT48では、劇場支配人としてメンバーをまとめたり、運営スタッフの1人として、グループの活動の計画を考案、実行している。特に、コンサートの演出は、数年前から担当していて、その内容については、ファンや専門家たちにも好評を得続けてきた。

 また、昨年にはHKT48の4期生オーディションの選考に携わっていた。関係者の話によると、合格者はほとんど指原が決めたという。そして、その4期生は、まだデビュー1年に満たない研究生だが、アイドル業界のマスコミには「素材がそろっている」と、すこぶる評判がいい。

 ファンも専門家も「彼女は、元アイドルオタクだから、ファンが喜ぶポイントや、アイドルの必須要素を分かっているから」と、今後にも期待している。

 指原は、ヘタレアイドルから、秋元康の導きと自己プロデュース能力で、芸能界でも屈指のバラエティータレントにまで登り詰めた。ただ、自分とはタイプの違う、好きなアイドル像も、ほかに幾つもあるだろう。一体、どんな娘たちを育てるのだろうか。自分や前田敦子や大島優子を超えるアイドルを生み出せるのだろうか? 新たな楽しみが増えてきている。