5月30日に投票が始まった第9回AKB48選抜総選挙(17日開票)の速報結果が同月31日、発表されて、全国的には無名の、グループ発足2年目の新潟NGT48の荻野由佳(18)が、1位に躍り出た。速報では過去最多得票となる5万5061票のぶっちぎり。NGT48勢は、5位本間日陽(17)、7位高倉萌香(16)と、神セブンに3人も入った。3連覇を狙う大本命のHKT48/STU48指原莉乃(24)は3位、昨年2位のAKB48渡辺麻友(23)は4位スタートとなった。

 総選挙の9回目は、史上最大の波乱で幕を開けた。1位で呼ばれた名前は「NGT48チームN3荻野由佳」。新潟のNGT48劇場が大騒ぎになった。荻野は、ひざから崩れ落ちて、顔面蒼白(そうはく)で震えた。仲間が大喜びして、あっという間に歓喜の輪ができた。今村悦朗NGT48劇場支配人が万歳三唱をする。キャプテン北原里英に支えられながら、マイクを握るとひと言。「涙も出ない…」。

 本人も全く予想しなかった1位発進。荻野は落ち着いてから「今日は速報発表で1位という順位をいただきました。今は全く何が起こったか理解できていません。本当によく分からない気持ちです。でも、まだ速報ですから、これからだと思います。これからもNGT48一丸となって、今年の総選挙は、新潟旋風を巻き起こしたいと思います。投票してくださったみなさん、本当にありがとうございました」とコメントした。

 グループ結成から、わずか1年半。全国の48グループで最も小さな都市のグループから、シンデレラが誕生した一夜となった。