NMB48木下百花(20)が27日、大阪・NMB48劇場で卒業公演を行い、アイドル活動に終止符を打った。変顔あり、セクハラ問題あり、変質発言あり-。最後までNMB48が誇る「異端児」としてのキャラクターを存分に発揮。最後は、ボーイズラブ風の妖しい企画芝居「百合劇場」で締めた。

 異例づくしの卒業公演。アイドル生活で最後に選んだのは、楽曲ではなく、やっぱり「百合劇場」だ。山本彩(24)三田麻央(22)太田夢莉(17)が出演し、太田、山本との三角関係を描き、百花が演出を手掛けた寸劇だった。

 「いやね、普通に曲やっても、おもしろないでしょ。相当な茶番ですよ、これ。こんなの、最後の最後にやったアイドル、いないでしょ」。木下百花としての個性を極めて、アイドルを終え、満足げだった。

 10年秋の創設メンバーとして加入し、約7年。赤、黄、緑と原色から金髪、銀髪に髪の色を変え、個性を武器にしてきたが、12年にはケガで休養。「変人」にあこがれ、自分の理想と現実のギャップに悩み、15年には2度目の休養も経験した。

 百花は振り返って、最後に「史上最大の問題児をNMBのメンバー、スタッフ、ファンの皆さんが、更生させてくれた。私がクソ病んで休んだときも、こんな私を信じて待ってくれているファンの人がいた。おかげで自分に自信がついた。信じる力を教えてくれたのが、皆さんです」。照れたように笑いながら、感謝の言葉を並べた。

 今後については、「表現でしか、皆さんに愛情を伝える力はないと思っている」と言い「自分の中でやりたいこと、明確な夢をふたつ、できました」。詳細は明かさなかったが、卒業後も、個人での活動は続けていくことを決めており、「語弊はあるけど、遠い存在になって、皆さんに自慢してもらえるような人物になるのが目標です」と話した。

 所属するチームMのキャプテンで、同期の川上礼奈が「よかった、フリーターじゃなくて」と言うと、さすが百花。ニヤリと笑い「フリーターやで。フリーターのトップになる。頂点極めるねん」と、煙に巻いていた。