速報2位の松井珠理奈(SKE・S)が、地元名古屋で19万4453票を獲得し、念願の総選挙の初女王に輝いた壇上で、1位を取ったら卒業を考えていたものの「アイドル界のトップになる」ため、卒業はしないと宣言した。

 松井はスピーチの冒頭で「今日は泣きません…だって感謝しかないもん。応援してくださって、私をここまで連れてきて下さった皆さん、ありがとうございます」と“泣かない宣言”をした。

 ただ「名古屋で総選挙が出来たのはAKBのおかげ。AKBがなかったらSKEはありません。後から追い掛けてくれる後輩がいるからSKEはあります。日本だけじゃない。世界にも48グループがいる…それが強み。関わってくれる皆さん…ファンの皆さんが1番ですよ。本当にありがとうございます」と熱く語ると、自然と涙がこぼれた。

 そして、こう続けた。

 「だから…大切なファンの方をガッカリさせるようなことは言いたくないけれど、私は総選挙1位がゴールと思ってやってきました。今、1位になりました…だから、卒業しません」

 どよめく場内を前に、松井はファンに熱く、強く訴えた。

 「やっと気付きました。48グループに、まだ必要だって思われているんだなって。うれしい…本当にうれしい。泣かない。チャンピオンが泣いてちゃいけない。今日はいろいろなメンバーの涙を見た。もどかしい思いは分かる…だって10年やってきたんだもん。もちろん48グループの全ては知りません…私はSKEがスタートだから」

 松井はAKB48グループの現状について、危機感を訴えつつも、再びアイドル界のトップに立つことを誓った。

 「偉大な先輩の側で歌ったから分かります。今の48グループが最高です。それはどんな時でも(ファンの)皆さんが側にいてくれる、何があっても側にいてくれる…でも、今日のスピーチを見たらみんなが寂しそうだった。みんなの寂しい姿を見たくない。助けられるのはファンの皆さんしかいません。だからどんなことがあっても側にいてください…約束です」

 その上で、松井は声を大にした。

 「これでいったん、総選挙の戦いは終わりますけど…戦わなければいけないところがありますよね? 私は本気で48グループを1位にしないと気が済まない。こんなに頼もしい後輩、温かいファンがいてくれる。お互い信じ合えば、アイドル界のトップになれます。なりたいんじゃダメなんです。なるんですよ。今日感じました。今日の、みんなのスピーチのおかげ…私が卒業しないのは」

 2008年に11歳228日で「大声ダイヤモンド」の選抜に入って10年。「体力の限界。気持ちだけで動いています」と口にしたように、開票イベントを前にコンサートでは、ステージ上で倒れ、担ぎ出された。松井は「明日から私のこと寂しくさせないでください」とファンに訴えた。