SKE48の新曲「Stand by you」が12日、発売される。同曲で本格的に再始動する松井珠理奈(21)、初選抜入りを果たした荒井優希(20)がこのほど、その胸中を語った。

松井は今年6月の総選挙で1位に輝くも、体調不良で長期休養を余儀なくされた。だが、その休養によって自分が変わった。

「何でも1位になりたいとか負けたくないとう気持ちが強かったけど、それも人生だなって気付けた。今回センターになったけど、いつもの『行くぞ!』ではなく、1歩引いて、みんなに前に出てもらって、若手が出て欲しいなと思うようになりました。肩の荷が下りた。須田ちゃんが厳しくしてくれるので、私は場をなごませる係になってきたんです。自分にとってもストレスがないし、本当はそういう人間だったんだなって思う。SKE48にいるから、そういう人にならなきゃって思ってたんですけど、もともとは人を楽しませるのが大好きな人なので」。

「Stand by you」(そばにいる)の歌詞は恋愛よりも、SKE48や自分のことに置き換えている。

「休んでいる時は孤独に感じたけど、戻ったらみんなが『1人じゃないよ』と言ってくれた。だからこの歌詞を見た時にそう思いました」。

松井にとって“そばにいる”大事な存在は、「ちゅり」こと高柳明音(27)だという。

「昔は“ちゅりじゅり”と呼ばれて近かったけど、ある時玲奈ちゃんに奪われたので(笑い)。それからちょっと離れてる感があったんですけど、(今年の)美浜海遊祭で私が出てなかった時に、最後に私の話をしてくれたんです。『僕は知っている』を歌ったんですけど、これはファンがメンバーに向けて歌う曲なんです。でも、ちゅりは『あの子に向けて歌いました』と言ってくれたんです。私はいつも卒業メンバーとかを浮かべている。(松井)玲奈ちゃん、(大矢)真那のことを思ったりで歌っていた。それと同じだったので、ちゅりと考えが近いなと思ったし、そう思って歌ってくれたことがうれしかったです」。

初選抜入りを果たした荒井にとっては、新たな歴史の始まりとなる。

「ここからが新しいスタート。レベルアップした荒井優希を見せられるよう頑張りたい。ファンの方も好きと言ってくれるだろうから、ずっと大切にしたいと思います」。

松井をして「メンタルが強い」という荒井。松井は言う。

「弱いところを見せてないし、緊張してない感じもします。私がお休みしていて『いきなりパンチライン』のセンターに須田(亜香里)ちゃんが入った時、須田ちゃんのような先輩ですら泣いてプレッシャーがある場所なのに、初選抜でひょうひょうとこなす。すごいと思います」。

荒井にとって“そばにいる”大切な存在は、意外なものだった。

「しょうもないことを言うんですけど、私は自転車がすごく大事で、家族ばりに大切なんですよ。中学生の時から使っていて、京都から持ってきたんですよ。どうしてもこれがいいって。家族がいない分、私は自転車に支えてもらってるんです。親みたいな存在なんです」。

横にいた松井は「やばい話!」と笑った。だが荒井はお構いなしに続ける。

「悲しい気持ちになるんです。『自転車、今何してるんだろう…』って。本当に『ただいま』くらい言いそうな勢いです。屋根がない駐輪場に止めていて急に雨が降ると、『さびてる!』みたいに。本当に親をそこに3日間放置したくらい悲しい」。

MVは温かさの詰まった作品に仕上がっている。松井はミュージカル風だという。

「教室なのでハイスクールミュージカルっぽい。机の上に乗ったり、上から撮られて、列をきれいにしないととか、タイミングを合わせないといけなくて、撮り直しもけっこうありました。SKE48は挑戦系が多いんです。11年目のスタートで一体感を見せるという意味では、気持ちを1つにするMVができたのはいいことだったかな」。

SKE48が絶対的エースの復帰と頼もしい新選抜で、新たなスタートを切る。