AKB48グループの5大ドームツアー福岡ヤフオクドーム公演が21日に行われ、グループ卒業を発表していた篠田麻里子(27)が、メンバー161人と3万2000人の観客から盛大に祝福された。

 篠田がこの日、自分に代わるチームAの新キャプテンに横山由依(20)を指名した。「チームAのキャプテンとして、私の思いを継承してもらうため、次期キャプテンを指名させていただきたいと思います。チームA新キャプテンは、横山由依!

 由依ならできると思います」。自分の卒業セレモニーだけでは終わらせない。常にグループの次を考えていた篠田らしい「キャプテン伝承式」だった。

 篠田にとって、頼もしく、尊敬できる後輩だ。3年前、多忙で新公演のレッスンに出られなかった自分に代わり、振りを全て覚えてくれたのは当時研究生の横山だった。「頑張り屋だし、たかみな総監督に似た努力家なので、この人しかいないと決めていた」。実は横山本人には過去に打診しており、その答えは「やりたい」と前向きだったという。

 横山は、島崎遥香(19)らと同じ9期生。メンバーの冗談にも真剣に答えることから「マジレッサー(本気で答える人)」とも呼ばれる。この日は「人生で、1回もキャプテンっていうのもやったことがないんです。部活でも、やりたかったんですけど、全然推薦されへんくて」と笑わせた。発表の瞬間はステージ裏におり、メーキング映像も回っていなかった。

 初仕事は、ステージ上にメンバーを集めることだった。「チームA、集合~!」。ところが、なかなか集まらず苦戦した。船出はずっこけたが、「ちょっとダサいけど、横山チームAになるのかな。篠田チームAよりもいいチームにしたい」と力強く宣言した。【森本隆】

 ◆横山由依(よこやま・ゆい)1992年(平4)12月8日、京都府生まれ。愛称「ゆい」「ゆいはん」。09年加入、AKB48の9期生。10年同期で初めて昇格してチームKに。12年8月から13年4月までAKB48チームAとNMB48チームNを兼任。今年6月に「調剤事務管理士」の資格を取得。血液型O。