HKT48指原莉乃(21)が11日、故郷大分市で歌い、踊った。HKT48として初の九州ツアーがこの日、大分iichikoグランシアタで開幕。AKB48でデビューした08年3月から5年10カ月。“リトルさしこ”が夢だった凱旋(がいせん)公演をかなえた。

 オープニングに選曲したのは、幼少時代から憧れてきたモーニング娘。のヒット曲「ザ☆ピース」。高所恐怖症だが、「晴れ舞台だから」と、空中ブランコで天井から下りてきた。「怖いはずが、客席のペンライトがきれいで、一瞬で楽しい気持ちに変われました。故郷の皆さんのパワーってすごい…」と感極まった。

 ACミランに入団したサッカー日本代表MF本田圭佑が本拠にする8万人収容のサンシーロ・スタジアムとは違い、約2000人のホールだが、指原にとっては、どこよりもまぶしいステージだった。「中学の吹奏楽部で立ったのと、アイドルになりたいと思って初めて来たコンサート会場だったんです」。

 「地元ならではのすごく温かいコンサート。大分に生まれて、大分で育ったことは誇りです。また帰ってきてもいいかな~?」

 観客からは「いいとも~」とリアクション。そのやりとりを両親と祖父母が見守る中、指原は瞳を潤ませて地元ファンに再会を約束していた。【瀬津真也】