乃木坂46が22日、横浜アリーナでデビュー2周年記念ライブを開催した。これまで発売した全42曲を披露。代表曲「ぐるぐるカーテン」や「おいでシャンプー」などを4時間半にわたって歌い、踊った。グループ史上最大最長のライブで、ファン1万3000人を熱狂させた。

 9曲目、生駒里奈(18)がソロ曲「水玉模様」を歌った。青と水色のサイリウムが無数に揺れる中、泣きそうになりながらも声を振り絞った。胸に置かれた右手を手前にかざし、笑顔で歌い終えると「いこまちゃ~ん!」と温かい歓声を受けた。小細工なしの真っ向勝負だった。生駒は歌が得意ではなく、昨年同曲をライブで歌った際には、他のメンバーもバックダンサーで参加したが「今回は演出でごまかさず歌にこだわりたい。歌がへたくそな私が1人の舞台をいただくのだから、せめて気持ちだけでも伝えるよう一生懸命歌いたい」と志願。毎日泣きながら苦手な歌と向き合い、練習を続けていた。

 他のメンバーもそれぞれステップアップしていた。昨年12月の日本武道館公演後、一部ファンや関係者から「物足りない」と批判する声を受けたのがきっかけだった。グループ内で「まず1人1人が練習して、パフォーマンスのレベルを上げないと追いつけない」という声が上がった。過去最長となった1カ月間のリハーサルを経て、メンバー43人の心が1つになった。

 2年前は初々しさが先行していた少女たちも、この日は自信をつけ躍動した。中心メンバーの白石麻衣(21)は「これからも乃木坂46はいろいろな坂を上っていきます!」と宣言。シングルセールスは50万枚を突破した。ミリオンセラーを連発するAKB48との差はまだ倍以上だが、2歳の誕生日を迎えた少女たちは、加速度的に成長を続ける。【横山慧】