学業優先のため休業していた乃木坂46生田絵梨花(17)が仕事復帰することが24日、分かった。漫画家手塚治虫さん作品のミュージカル化「虹のプレリュード」(10月2~5日、東京・天王洲銀河劇場)でヒロインを務める。ミュージカル初主演となる。今年秋発売の10枚目シングルからグループ活動に復帰することも分かった。

 高校3年生の生田は、進学のため、先月から活動を休止している。復帰時期は未定だったが「夏休みに学業に集中し、何とか自分の中で進学のめどがつきそう」という本人の感触もあり、今年秋からの活動再開が決まった。

 復帰後のスケジュールに願ってもない大仕事が用意された。初めて挑むミュージカルだ。原作は手塚さんの同名漫画。75年に週刊少女コミックに短期連載されたが、これまでアニメ化や舞台化などされたことがなく、ファンや関係者の間で“幻の名作”とも呼ばれている作品だ。

 作品の舞台は、ロシアに侵略されつつある19世紀のポーランド。生田は、急死した兄に代わり、ワルシャワ中央音楽院に編入したヒロインのルイズを演じる。男装して学生生活を送るうちに、革命運動に身を投じるヨーゼフ(中河内雅貴)や、優等生フレデリック(中村誠治郎)という2人の青年にひかれていく。全国大会出場経験もある生田が、ピアノの腕前を披露する場面もある。松田誠プロデューサーは「男装の麗人を演じるので、心の強さと繊細さを併せ持つ女優が良いと思いました。また、音楽が大きなテーマである作品なので、幼い頃から音楽に触れ、ピアノの才能もあることから意見が一致しました」と起用の理由を説明する。

 生田のもとに出演依頼が届いたのは、ちょうど休業を決めたころだった。「迷いなく『やりたい!』と思いました。舞台に立つことが私の夢だからです」と話している。「少し不安もありますが、それ以上に多くのことを吸収できるワクワク感でいっぱいです」と話している。

 今年秋発売の10枚目シングルからグループ活動にも復帰する。「パワーをチャージした分、よりはじけられたらと思います!」と意気込んでいる。【横山慧】

 ◆生田絵梨花(いくた・えりか)1997年(平9)1月22日、ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。5歳から東京育ち。愛称「いくちゃん」。11年8月加入、乃木坂46の1期生。3歳でピアノを始める。今年1月に死去した音楽プロデューサー佐久間正英氏は父親のいとこ。13年フジテレビ系ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」に出演。160センチ。A型。