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映画監督の黒木和雄さんが死去
「父と暮せば」など戦争3部作や青春映画の名作「祭りの準備」で知られる映画監督の黒木和雄(くろき・かずお)さんが12日午後、死去した。75歳。宮崎県出身。葬儀・告別式の日取りなどは未定。
同志社大卒業後、54年に岩波映画に入社。記録映画を多数手掛けフリーに。70年代には製作集団アート・シアター・ギルド(ATG)で活躍。「竜馬暗殺」「祭りの準備」などで、人間の内面に迫る描写力と的確な演出が高く評価された。88年「TOMORROW/明日」は、長崎に原爆が投下される前日の市民生活を抑制したタッチで表現。芸術選奨文部大臣賞などを受賞した。さらに宮崎で過ごした自らの体験を基に終戦前後を描いた「美しい夏キリシマ」、井上ひさしさん原作で原爆投下後の広島を舞台にした「父と暮せば」を続けて世に問い、戦争レクイエムとして傑出した3部作となった。終戦間近の鹿児島を舞台にした新作「紙屋悦子の青春」をすでに撮り終え、8月に公開されることが決まっていた。
[2006年4月12日18時37分]
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