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ヒトラーをパロった人気映画に批判続出
独裁者ヒトラーをパロディーにしたドイツ映画「マイン・フューラー(わが総統)」が同国で封切られ、1週間たっても興行トップを走っている。「初のドイツ製ヒトラー・コメディー」だが、地元メディアなどからは「笑えない」と批判が続出している。
映画はスイス生まれのユダヤ人、ダニ・レビ監督の作品。ナチスの敗色濃い第2次大戦末期、精神的に追い詰められたヒトラーに力強い新年演説をさせるため、側近が強制収容所からユダヤ人俳優を仮釈放し、演技指導させるという皮肉な内容。
演技指導中にヒトラーが殴り倒されたり、理容師が自慢のちょびひげを半分そり落としたりするほか、ヒトラーが湯船におもちゃの戦艦を浮かべてリラックスする場面もある。
ヒトラーを風刺したチャプリンの映画などはあるが、ドイツで風刺作品を制作することはタブーで、ヒトラーの苦悩を描いた「ヒトラー~最期の12日間~」(04年)でさえ批判を浴びた。
レビ監督は封切り前に「(ヒトラーを)実は笑い飛ばしたいとのドイツ人の欲求があるはず」と説明。しかし、地元メディアは「冗談に徹していない」とこき下ろし、ドイツのユダヤ人組織、ユダヤ中央評議会の事務局長は「(ヒトラーを攻撃するのではなく)哀れな人間として共感を呼ぶ内容になっている」と批判している。
[2007年1月18日11時20分]
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