ストーリー

　俺たちはいつも３人でつるんでいた。１人はやたら熱いヤツでバイクで事故って死んじまった。もう１人は自分を天才と勘違いして、あれこれ芸術活動している。オレはというと…、特に何もなく流されるように生きている。そんな時オレはナイフを持ってチェーンソー男と戦う彼女と出会った。

　目的のない日々を送る高校生・陽介の前に現れたのは、チェーンソーを振り回す不死身の男と制服の美少女・絵理との激しいバトル！　一体コイツらは何なんだ？　何のために戦っているのか分からない。が、とにかく奴を倒さねば俺たちに希望はない…らしい。「絵理ちゃん、俺にも手伝わせてよ！」。目的のない青春の日々を埋めるように“チェーンソー男”との戦いに没頭していく陽介。陽介は思う。「俺の人生、彼女を守ってカッコ良く死ねるなら、それでオールオッケー！」。今夜こそアイツを倒す！　次第に距離が近づいていく２人の心。

　しかしチェーンソー男との戦いは非情な最終戦に突入しようとしていた…。「ごめんなさい、やっぱりあいつと戦います」。絵理の残した言葉の意味とは？　チェーンソー男の正体とは？

イントロダクション

　青春時代に誰もが感じる“漠然とした不安”や“自分自身への苛立ち”といった感覚を「謎のチェーンソー男」や「セーラー服の美少女戦士」という非日常のキャラクターを巧みに登場させることにより、大胆かつ繊細に表現した小説。１０代後半から３０代まで誰もが共感できる新世代のノベルとして反響を呼びベストセラーを記録。単行本は５万部（０１年１２月２５日初版）、文庫本は１５万部（０４年６月２５日初版）の記録をたたき出し、第５回角川学園小説大賞を受賞。毎年角川文庫夏の１冊としてチョイスされる作品である。

　今まさに大ヒット中のＧＲｅｅｅｅＮの楽曲に留まらず、ユニバーサル・ミュージックが今１０代に訴求している楽曲を完全提供、サントラでありながらコンピレーションを名乗る、最強のアルバムを同時発売予定。参加アーティストとして、ＳｏｕｌＪａ、ＴＨＥＥ　ＭＩＣＨＥＬＬＥ　ＧＵＮ　ＥＬＥＰＨＡＮＴ、ＹＯＵＲＳＯＮＧ　ＩＳ　ＧＯＯＤ、１０－ＦＥＥＴ、音速ラインが集結！　劇中、バイク事故で亡くなった能登（三浦春馬）の残した詩に、やることすべてが中途半端だった渡辺（浅利陽介）が曲をつけた名曲「根性なし」を三浦春馬のボーカルで収録予定。