今年の米アカデミー賞で外国語映画賞に輝いた映画「おくりびと」(滝田洋二郎監督)が29日、ニューヨークやロサンゼルスなど米国の劇場で封切られた。6月以降、他都市でも順次上映される。

 ロサンゼルスの映画館で鑑賞したケリー・コバヤシさん(52)は「日本的な繊細な表現が素晴らしかった。楽しんだし、亡き父を思い出し何度も涙した」と語った。

 「おくりびと」は遺体をひつぎに納める「納棺師」の姿を描いた感動作で、本木雅弘、広末涼子が出演した。アカデミー賞受賞の効果もあり、配給会社の松竹によると、5月下旬現在で日本では546万人が劇場に足を運んだという。