大作映画「沈まぬ太陽」(若松節朗監督、24日公開)に主演した渡辺謙(49)が18日、都内で行ったイベントやパーティーに出席し、精力的なプロモーション活動を本格的に開始した。公開日までの1週間で約100媒体の取材に応じるため、拠点のロスから16日に帰国。この日は東京・有楽町の三省堂書店で同映画のドキュメントブックの購入者100人を対象にしたサイン会を実施。サイン本を手渡した後、全員と握手を交わした。書店内で行うイベントは初体験。「お客さんと直接触れ合うことができる貴重な場でした」と話した。

 終了後は東京会館に移動し、作家山崎豊子さんの原作小説や同映画にほれ込んだなかにし礼氏、高杉良氏、佐高信氏、三宅久一氏ら作家や著名人が結成した応援団が開いた「総決起集会」と銘打ったパーティーに参加。なかにし氏から「ひたむきさと存在感に驚かされた」、高杉氏からは「不朽の名画」などと称賛と激励の言葉を贈られると「この作品に取り組もうとした最初の気持ちを忘れてはいけない」と気持ちを引き締めていた。プロモーション活動については「ただ大きな花火を打ち上げるというようなものではなく、心に染みわたるような波及効果が期待できるように(作品の魅力を)丁寧に伝えていきたい」と語った。

 渡辺の気概に応え、製作関係者も精力的なプロモーションに取り組む。原作の出版元である新潮社と、映画を製作した角川書店が“呉越同舟タッグ”を組み、全国の書店と連動した大型プロモーションを展開する予定だ。