映画「悪人」の公開初日舞台あいさつが11日、東京・六本木の映画館で行われ、モントリオール世界映画祭で最優秀女優賞を受賞した深津絵里(37)が「きょうは宝物のような日です」と喜びを語った。

 李相日監督、主演妻夫木聡(29)らと登壇した深津は、「おめでとう!」の声が飛ぶ客席にトロフィーを披露した。「みんなで戦って勝ち取った賞。この重みは、忘れちゃいけない重みです」。妻夫木は「まるで姉が賞をとったようにうれしかった。尊敬しています」と祝福した。

 舞台あいさつの冒頭では、満員の客席に感極まった妻夫木が「はぁ~」とため息をつくなり涙で絶句する一幕もあった。「この日を…」と語るも言葉が続かず「あぁ、くそー」。しゃくり上げて何度も立ち往生しながら「この日のためにすべてをささげてきた。これがありのままの自分の姿」と話した。先に泣かれてしまった深津は「年上なので、ぐっとこらえなきゃいけないな、と思いました」と笑顔をみせていた。