布施明原作の童話映画化、50年代が舞台
歌手布施明(61)の原作童話が映画化されることが25日、分かった。映画タイトルは「手のひらの幸せ」で、原題は「この手のひらほどの倖せ」(文芸春秋)。50年代後半の高度経済成長期に向かう中、母を亡くし、出稼ぎに行った父の行方が分からないという兄弟が、出会った人の親切を受け精いっぱいに生きる物語。メガホンを取るのは、故岡本喜八監督をはじめ、大林宣彦、マキノ雅彦ら多くの監督作品で撮影してきた加藤雄大監督。7月に新潟で撮影が始まり、公開は来年1月の予定だ。
布施はこれまでも執筆活動を行っており、エッセー集や小説を出版してきた。同作は05年に書き下ろし、歌手活動40年を記念するコンサートで朗読したところ評判になった。幼い兄弟の物語に、会場からはすすり泣きの声が聞こえてたという感動作だ。映画化について、布施は「フィクションなのですが、読んでいただいた方々から『布施さんは幼少期大変だったんですね』などとお声をかけていただき、改めて本の影響力のすごさを感じていました。来年公開の春が待ち遠しいです」。プロデューサーの佐藤ヒデアキ氏は「今の日本映画に忘れ去られている題材。大人たちが子供時代を振り返って、等身大で見られる作品だと思います」と話した。
成長した兄弟は、弟を浅利陽介(21)兄を河合龍之介(19)が演じ、ほかに村田雄浩、生稲晃子、永島敏行らが出演する。
[2009年6月26日9時23分 紙面から]
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