「帰って来たヨッパライ」「あの素晴らしい愛をもう一度」などのヒット曲で知られるミュージシャンの加藤和彦(かとう・かずひこ、本名同じ)さんが17日、長野県軽井沢町のホテルで首をつって自殺しているのが見つかった。62歳だった。
「イムジン河」をモチーフにした映画「パッチギ!」(05年)の井筒和幸監督(56)は、同作で音楽監修した加藤さんと親交を深めた。続編、舞台版でもかかわり、編集中の新作も加藤さんが音楽を担当した。その新作の10日前の打ち合わせで、うつ病を打ち明けられたという。井筒監督は「夏より前から抱えてたものがあるんじゃないかな。『気にしなくていいよ。どっか行って体休めるんなら付き合いましょか』って言ったんだよ。『そうね』って笑ってたよ。細かいことはできなくても、誰かを紹介してもらったりできるかなと思ってました。それが最後でした」と突然の訃報(ふほう)にぼう然としていた。
一緒に酒を飲んだり、鍋をつついたり、作品を見ながらピアノを演奏してもらったりした。「ええお兄ちゃんでした。楽しい人で、飲んでる時はいつも京都弁でした。そして、責任感が強くて、繊細。孤独な芸術家だった」。井筒監督にとって大事なパートナーだった。「これから映画を作る限り、音楽は加藤さんって決めてたから。スッポリ抜けてしまった。僕は作品で返していくしかないですね」と語った。




