<日刊スポーツ映画大賞:主演女優賞・松たか子(ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ)>◇28日◇ホテルニューオータニ

 第22回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催、石原裕次郎記念館協賛)の授賞式が行われた。

 松たか子(32)は2回目の結婚記念日となるこの日を主演女優賞受賞というダブルな喜びで迎えた。映画「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」の作家の妻役が高く評価されての受賞だったが「お互いにいい仕事ができて、健康でいられる。2年目を迎えられたことをうれしく思います」と人妻の笑顔が弾けた。

 受賞作「ヴィヨンの妻-」の撮影から1年以上が経過したが、松は改めて根岸吉太郎監督らスタッフ、共演者への感謝を口にした。「私は大して面白くもおかしくもない人間ですが、すてきなスタッフに恵まれました。辛抱強く待ってくれる監督と照明、美術のスタッフがチームワークでじっくりじっくりと撮ってくれた。最高の夫に愛され、魅力的な俳優さんと共演でき、私は役に愛情を持って現場にいただけです。スタッフのおかげと感謝しています」。

 この映画ですでに3つの映画賞を受賞し、来年以降も受賞の数は増えそうだが、松におごりはない。「またスタート位置に戻って、来年以降もやっていきたい。これを励みに焦らないで謙虚に修行していきたい」。来年6月には湊かなえさんの同名小説をもとにした主演映画「告白」が公開される。「1カ月の舞台をやるように、1日に凝縮された撮影が続きました。きちんと実を結んでくれると思います」。4月にはケラリーノ・サンドロヴィッチ演出・上演台本のシアターコクーン公演「2人の夫とわたしの事情」が控えるが「喜劇と銘打った芝居はやったことがない。力を抜いた感じでできるか楽しみです」。

 実はこの日は2回目の結婚記念日。07年12月28日に音楽プロデューサー佐橋佳幸さん(48)との婚姻届を提出した。司会の露木茂さんから「特別な日ですね。今日は何か予定していますか」と向けられると「そうですね。特には…」と恥ずかしそうに応じたが「お互いに無事に仕事ができて、健康でいられる。いろいろなことを乗り越えて、2年目を迎えられたことをうれしく思います」と気持ちを新たにしていた。