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髪フェチ映画「エクステ」間もなく撮了
髪への異常な執着が恐怖を引き起こすホラー映画「エクステ」(園子温監督、来年公開)が間もなく撮了する。全編が、髪、髪、髪…の「髪フェチ」作品で、園監督は「ズバリ髪の毛の映画。怪談にしろホラーにしろ、長い女性の髪の毛は恐怖の原点では」と話している。俳優大杉漣(54)が髪フェチの死体安置所管理人をエキセントリックに演じている。美しい髪を狙われるのは、芸能界NO・1の黒髪を持つ女優栗山千明(21)だ。
タイトルの「エクステ」はヘアエクステンション=付け毛の略で、女性のファッションアイテムの1つ。多くは人工毛だが、人毛で作られることもある。園監督が「だれのものか分からない髪を自分の髪に付けることは、実は怖いことでは」と思ったのが、作品のきっかけだったという。
安置所で働く男が臓器売買の被害者少女の髪からつくったエクステに、少女の恨みがうつっていたため、女性たちを襲うというストーリー。体に巻き付き、天井に張り付き、口から飛び出すなど、生き物のように動く髪や、男の部屋に敷き詰められた一面の髪も恐怖だ。中国から人工毛300万円分=約1トンを調達し、撮影に使用したという。
大杉は髪フェチ男を「夢中で演じてます。もちろんノリノリです」と、ハイテンションで演じた。栗山も「今までにないホラーになると確信しています」。園監督は欧州で人気があり、既に4カ国からオファーがある。17日開幕のカンヌ国際映画祭でセールスされ、来年のベルリン国際映画祭で完成版が披露される可能性も出てきた。
[2006年5月3日6時48分 紙面から]
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