このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー


ホーム > 芸能 > シネマ > ニュース



香取慎吾「孫悟空」カンヌを行く

 【カンヌ(フランス)20日=近藤由美子】SMAP香取慎吾(29)が19日に行われた主演映画「西遊記」(沢田鎌作監督、来夏公開)の製作発表に出席するため、初めてカンヌの地を踏んだ。孫悟空にふんして街を練り歩き、観光客や世界中のジャーナリストを驚かせた。2年前、メンバーの木村拓哉(33)がコンペ出品作「2046」で同映画祭に参加しているが、香取も「来年は孫悟空姿に蝶ネクタイを締めて、レッドカーペットを歩きたい」と正式参加に意欲を見せた。

 南仏有数のリゾート地とは思えない異様な光景だった。重量3キロの甲冑(かっちゅう)を身に着け、手には2メートルの如意棒。■斗雲(きんとうん)でひとっ飛びとはいかないが、ビーチで棒を振り回すサルの姿に好奇の目が注がれた。

 反応はさまざまだった。実はフランスでは、スーパーパワーの孫悟空が主人公の漫画「ドラゴンボール」がミリオンセラーになる人気。そのため、「ドラゴンボールか?」とたずねる人が続出した。確かに悟空に違いないのだが、香取悟空が近づくと、無邪気に遊んでいた子供たちの表情は硬くなった。一方で、私服姿の香取には「慎吾ママ? おっはー!」と親しげに話しかけるフランス人もいた。その男性が、なぜ慎吾ママを知っているのかは不明で、香取悟空より謎に包まれていた。

 かつて木村は、のんびりした雰囲気と温暖な気候のカンヌを「熱海みたい」と話した。一方、香取は「ゴージャスな感じですね。仕事の合間にビール飲んでるようなこの空気感が、僕にぴったりの街です」。悟空の姿とは対照的に、すっかり空気になじんでいた。

 香取悟空がカンヌ入りしたのは、「西遊記」の映画化を海外にアピールするためだった。フジテレビは総費用1億円をかけ、4日連続でカンヌで映画ラインアップを発表。先陣として香取を送り込んだ。製作発表には海外メディア50社が参加。香取は「サルにインタビューしてる感じなのかな? 素を知らないわけだし、どう思ってるのかな」と苦笑いした。

 海外の一部で「西遊記」は浸透している。英国では、堺正章らが出演した元祖ドラマが80年代にBBCで放送された。関係者によると、香取悟空の映画版もすでに数カ国からオファーがきている。

 カンヌの“先輩”木村からは「前日、『エンジョイしてこい!』というメールをもらいました」。2年前は木村がレッドカーペットを歩く姿を、ビールを飲みながら自宅のテレビで見ていた。「離れた存在になっちゃって、すげーな、と思いました。自分もぜひ、レッドカーペットを歩いてみたい。この格好で」。香取悟空の旅の終着点は天竺(てんじく)を通過して、カンヌになったとさ。

※■は角へんに力

[2006年5月21日8時24分 紙面から]

関連情報

最新ニュース

記事バックナンバー



このページの先頭へ